数寄屋建築家藤井喜三郎の監修による庭と板倉は、
平成14年、オーナーの「生きた証を飛騨の地に残したい」その強い想いが造り上げた渾身の作品です。
藤井喜三郎は仰木魯堂(茶人、建築家)の高弟で日本を代表する数寄屋建築家です。
この物件は、佐藤栄作邸改修工事や葉山「茅山荘」の改修工事など数多くの著名な工事に携わった彼が、幾度も当地を訪れ直接指揮を執って平成14年に完成させたものです。
今回、古民家専門不動産として、古民家や職人の手仕事に対する私の想いがオーナーのお眼に留まりご縁を戴きました。
物件の価値を広く、できる限り正確にお伝えするために別枠を設けてご案内いたします。なお、物件に関する一般的なデータは「物件情報」をご覧になってください。よろしくお願い致します。
飛騨地方の農家には母屋の脇に板倉が建っている。そんな板倉に興味を持ちつつ・・・
住い造りに挑戦しています。
鎌倉時代をを生きた鴨長明は山中に隠とんしました。その時の住居が広さ3メートル四方の方丈の庵、あの方丈庵です。長明54歳。そして自分と向き合い書き上げたのは「方丈記」です。
江戸時代托鉢して修行を重ねた良寛は、方丈庵とほぼ同じ広さの五合庵で、漢詩や和歌を残し禅の道を深めました。
良寛と同年代を生きたアメリカの思想家ヘンリー・Dソローは、湖畔の森の中に丸太小屋を建て独り自給生活、小屋は3メートル×4.6メートル、そこでの体験を著したのが「森の生活」です。
方丈とは、およそ3メートル四方の部屋、この小さな空間には軽視できない大きなパワーがあることを強く感じます。板倉は最も方丈的な建築物ではないかと思います。